「スマホでかんたんオンライン診療」、いよいよ幕開け。医療現場のリデザインに、医師×クリエイターが挑む。

株式会社メドレー
デザイナー 前田邦織さん、取締役 CTO 平山宗介さん

FinTechにHRTechなど、インターネットテクノロジーの力で変革がもたらされている業界が今、増えていますよね。

そして今回ご紹介するのは、インターネットの力で医療業界の変革に立ち向かっている企業・株式会社メドレーさん!

メドレー社の最大の特徴は…「クリエイターチーム×医師チーム」という、最強タッグでプロダクト開発に臨んでいること。

約20名のエンジニア・デザイナーチームと7名の社員医師が、がっつり組んでシゴトをしているわけです。

さて、そんな「クリエイターチーム×医師チーム」で作りあげた、とあるプロダクトが今、方々のメディアで話題になっています。

それは、2015年に出た厚生労働省の通達から、これまで離島へき地に限られていた遠隔診療の範囲が全国に拡大されたことを受け、同社が2016年2月にリリースした、オンライン診療アプリ「CLINICS」です。

昭和生まれの取材者からすると、これは革命的な事態…!
スマホ画面で先生と対面、「診察」してもらえようになる時代が来るなんて。

ちなみに予約も決済もスマホで簡単にできますし、処方箋や処方された医薬品も、登録住所に届くんですって。
そんな嘘みたいに便利なことができる「CLINICS」。
導入する医療機関が勢いよく増えているそうですよ。

さて「クリエイターチーム×医師チーム」が手がけたのは「CLINICS」だけじゃありません。
たとえば2015年にリリースされた「オンライン病気事典・MEDLEY」。

「頭痛」「腹痛」などなど、簡単な症状を入力すると、可能性のある疾患がズラリと出て来る、まさに「病気事典」。
この病気事典「MEDLEY」は、500名以上の専門医・医療従事者の方々により共同編纂されています。


さらに2016年6月にはこの病気事典データを活用し、「症状チェッカーbot」もリリース。

Facebook Messenger上で症状を打ち込めば、関連性の高い病気や対応可能な病院を教えてくれるサービスです。

イメージはこんな感じ。「めまい」と打ち込むと簡単な「問診」形式の質問が始まるんです。

「あらゆる疾患の可能性を決して排除してはならない」という医療現場における考え方を症状から検索するアルゴリズムに落とし込んでいる点も特徴。可能性が高い順に病名が表示されるようになっています。

こうした事典やツールがあれば、患者側がキーとなる症状等を適切に把握できるので、診察もスムーズに進みますし、病気予防や早期診断にもつながっていくでしょう。素敵です。

さてさて、今回は、こうしたプロダクトの数々を手がけておられる取締役でありCTOでもある平山さん(右)と、デザイナーの前田さん(左)にお時間をいただくことができました。

「CLINICS」は、メドレー社が目指す未来の第一幕にすぎない

「医師の社員」が7名もいらっしゃる…これ、メドレーさんの大きな特徴ですよね。
顧問やアドバイザーという形なら聞いたことがありますが。

平山

そうですね。「CLINICS」の導入提案の際は、医師の社員が自ら医療機関への営業に行くこともあります。臨床現場を知る人間だからこそ、納得感やリアリティのある導入イメージをご説明できるんですよ。

え!営業までやってらっしゃるんですか!
プロダクト開発に携わっておられるとは思っていましたが、まさかそこまでとは!

「CLINICS」、既に契約だけでは300以上、その中の約半数の医療機関が診察受付を開始しているそう。
メドレーさんならではの「提案チーム」のチカラですね。

平山

もちろんプロダクト開発に社員医師も参加しています。ただ医師にとっても「遠隔診療」は未知なる世界。ローンチしたあとにはじめて「なるほど、こういうシーンでニーズがあるのか」と分かったことが多くありました。

たとえば「自宅を出るのが難しい」「仕事が忙しくて診察に行けない」患者さんが多い生活習慣病の治療や、精神科や心療内科の分野。
あるいは禁煙外来やピル処方といった自由診療の分野。さらに小児科も増加中。
近隣に小児科がない地域も多いため、親御さんの負担軽減につながっているそうです。

平山

手軽に「通院」できますから、通院継続率が向上したという結果もすでにでています。病気の予防や重症化防止にもつながるでしょうし、専門性の高い疾患の場合、遠方から来院してくれた患者さんへの病状フォローにも利用できます。

今後はもっと利用シーンは増えていくでしょう、と平山さん。

平山

ただ、この「遠隔診療」というアプローチは、私たちメドレーがやろうとしていることのひとつにすぎません。

彩り豊かな個性派チームで「医療のリデザイン」に正面から挑む

「医療のリデザイン」。つまり医療業界全体の課題解決が、メドレーのミッションです、と平山さん。

平山

40兆円を突破し、今後も増加の一途を辿るであろう医療費問題に、これからの日本が苦しめられることは目に見えています。さらに、医師をはじめとした医療従事者の数も足りていません。これらの問題に、メドレーは真正面から向き合っていこう、と。

この「真正面」という点にメドレーらしさがあります。社内の合い言葉は「中央突破」。

平山

課題が山積みなのにも関わらず、医療業界はある種非常に閉じられた業界で、効率化も進んでいるとはいえません。誰かが正面からこじ開けて、インターネットテクノロジーの力で変革していかないといけません。

このミッションに共感したメドレー社のメンバーには、元・厚生労働省の医系技官を務めていた方もいるそう。彼女はいまGR(Government Relations)として活躍中です。医療と政府。両方を熟知するメンバーが揃っているわけですね。

平山

ええ。あと、医療現場を知らないからこそ「客観視」できるメンバーも絶対的に必要です。それがバランスよく集うのがメドレーですね。

優秀なエンジニアやデザイナー、マーケッターたちはもちろん、セールスのメンバーもかなりアツいです。なにやら元宝塚のメンバーやお笑い芸人をやっていた方もいるとか…なんという彩り豊かなチーム…!

平山

このメンバーで、我々は現在4つのサービスを通じて課題解決に挑んでいますが、これはあくまでも序章。まだまだ異なる切り口での課題解決ができるだろうと思っています。

医療介護求人サイト「ジョブメドレー」は、医療業界における人材確保を。

メディア「介護のほんね」では、施設情報の透明化を。

オンライン病気事典「MEDLEY」は、医師と患者との情報非対称性の解消を。

そして「CLINICS」は、遠隔診療という切り口から、診療プロセス全体の効率化を。

さて、次に来るのは、いったいどんなアプローチなんでしょう。

エンジニアもデザイナーも、議論テーマはいつも「今後の医療業界について」

前田

今後の医療業界がどうなるかって話は、ほんと皆、よくしていますね。エンジニアもデザイナーも。逆に、あんまり技術の話はしないかも。

平山

そうだね。議論テーマが「技術論」になることって、確かにほとんどないかもなあ。皆、あくまでも「技術は課題解決手法のひとつ」であることをよく理解している印象ですね。

へえ…これもけっこう特徴的ですね。技術的な話題というかギークな話題で盛り上がる開発チームって多い気がするのに。

平山

もちろん、最新の技術動向について、当然エンジニアたちは興味を持っていますし、学んでいます。しかし我々にとっては、それらの技術がどう医療業界のリデザインに役立つか、のほうが重要なんです。

前田

そうですね。国も今は在宅診療に力を入れていますが、将来的にはおそらく遠隔診療により力を入れていくはず。そうした国としての方針を予測しつつ、インターネットの力で何ができるのかを常に考えています。

デザイナーが医療の専門書を読み、医師がGithubを使う。それがメドレーの普通。

すごい。なんだかエンジニアさんやデザイナーさんの思考範囲がめっちゃ広い印象です。

前田

そうですね、メドレーのクリエイターは、Business・Technology・Creativeの3軸・つまり「BTC」を常に思考するように心がけています。私はデザイナーですが、簡単なアプリくらいなら開発できますし、医療業界についても学び続けています。

平山さんも「僕もエンジニアですが、けっこういいデザイン作りますよ」と笑顔。すごいなー。マルチ!

平山

ただ誤解していただきたくないのは「なんでもできるマルチな人が必要」なわけじゃないってことです。あくまでも、「メドレーには、積極的に職種間の相互理解を進めていこうとする人が必要」だということなんです。

職種間の相互理解が深ければ深いほど、継ぎ目のないなめらかなコミュニケーションが生まれ、高度なプロダクトが生まれるはず、と平山さんは続けます。

前田

僕もデザイナーですが、医療の専門書を読むこともありますよ。例えば診療報酬の話など、実情をよく知らなければ、いいプロダクトデザインはできませんからね。

平山

なんならGithubを使ってる医師もいるよね、ウチ。Slackとかはもう普通ですし。

Githubをお医者さんが!

とにかくミスコミュニケーションをなくすため、相互理解を深めるため、勉強会もしょっちゅう行なわれているそうです。医師は技術を、技術者は医療を。学び合い、教え合う、それがメドレーのフツウらしい。すごいなー。

「プロダクトドリブン」なカルチャーを支える、”BTCクリエイター”たち!

前田

けっこう医師って話しにくいのかな?って思うかもしれないけど、そんなことはなくて。うちの社員医師なんて、一緒に酒飲めばただのオッサンです(笑)。なんなら、僕らも医師も共に「職人肌」ですから、話、すごく合うんですよ。

なるほど、たしかに言われてみれば職人同士。さらに解決したい社会問題が同じとくれば、話、そりゃ盛り上がりますよね。

平山

「医師だからエラい」みたいな感じも、メドレーにはありません。むしろ医師の仲間たちは、インターネットテクノロジーを用いてプロダクトを作りあげていく我々クリエイターチームを、心から信頼し、頼ってくれていますね。

医師ドリブンでもなく、技術ドリブンでもなく、メドレーという会社は「プロダクトドリブン」なんです、と平山さん。

前田

うちにはプロダクトマネージャー(PM)という、プロダクトの開発・運営プロセスにおける責任を担う人間が数名いますが、デザイナー出身者もいますし、エンジニア出身者もいますよ。

デザイナーからアートディレクターへ、みたいなキャリアプランはよくありますが、プロダクトマネージャーっていうのは珍しいかもしれませんね、と前田さん。ええ、ほんと、プロダクトつまり事業への情熱が強いメドレーさんならでは、かも。

平山

インターネットテクノロジーを使って、どうしたらよりよい医療業界へと導けるか。どうしたらいいプロダクトを生み出せるか…職種問わず、専門分野問わず、このことを考え続けているのが、メドレーの人間なんです。

取材や撮影時におふたりから飛び出してきたお話は、どれも興味深いものばかり。

『「CLINICS」が全国的に普及したら、ここまで改革できるよね』

『「症状チェッカー」の利用データが溜まれば、AI技術も使えるし』

『AIがレントゲン画像から病巣を正確に読み取れたらいいね』

などなど…

そして、それをお話するおふたりの姿は、まさに「BTC(Business・Technology・Creative)クリエイター」でした。

今日は、どうもありがとうございました!



 
会社名 株式会社メドレー(英文名:Medley, Inc.)
代表者 瀧口浩平(代表取締役社長)、豊田剛一郎(代表取締役医師)
設立 2009年6月5日
所在地
106-0032
東京都港区六本木7-15-7新六本木ビル7F
事業内容 メドレー事業、クリニクス事業、ジョブメドレー事業、介護のほんね事業
運営サービス オンライン病気事典「MEDLEY」、遠隔診療ソリューション「CLINICS(クリニクス)」、日本最大級の医療介護求人サイト「ジョブメドレー」、口コミで探せる介護施設の検索サイト「介護のほんね」
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