ブロックチェーンの最先端研究も着々と進行中。エンジニアの好奇心をくすぐりまくるbitFlyer社の開発哲学について

株式会社bitFlyer
取締役CTO 小宮山 峰史さん

世界初の仮想通貨として、金融業界をとびきり賑わせている「ビットコイン」は、皆さんもご存知のはず。そんなビットコインを日本にもっともっと広めようじゃないか!と、2014年4月に日本初のビットコイン販売所・取引所「bitFlyer」をオープンさせたのが、bitFlyerさんなのであります。ニーズの核心を突いた同社の試みに、三菱UFJキャピタルやリクルート、GMOといった大手VCが次々と大型資本を投下。若いベンチャーながら、現在bitFlyer社の資本金はなんと38億円超え!ひええ!すごい!

2016年9月までに、月間取引額は1,000億円を超え、ユーザー数は30万人を突破。また「bitFlyer」は積極的にサービスメニューを増やしていて、ビットコインの販売・取引のみならず、ビットコイン専用ネット通販やら、プロ向けツール「bitFlyer Lightning」、ブロックチェーン視覚化ツール「chainFlyer」などなど、様々なメニューが揃う総合プラットフォームとして拡大を続けています。

さて、そんな総合プラットフォームの中をのぞいていると…めちゃくちゃ気になる文字が。それは「ブロックチェーン研究所」。ブロックチェーンとはビットコインの基盤技術なんですが、これが今、優秀なエンジニアさんの中で超・話題になっているんです。と、いうわけで…技術の中枢を担うCTOの小宮山さんにお話をお伺いすることになりましたー!

オフィスは赤坂駅から徒歩3分ほどの場所に。
入るや否やエントランスに不可解なモノが…こ、これは…なんだ!

聞けば、ビットコイン採掘用の専用機器なんだとか。ちなみに採掘(マイニング)とは、あくまで比喩表現。実際は、膨大な電気代を使い、こうした専用機器によって超難解な計算を解くことで、新たなビットコインを生み出しているんです。

あー!ATMまである!まあ実際にこれが国内で使われている場所は現状、ほぼないそうです。でもこれからは…わかりませんね。
さてそろそろ、小宮山さんが待つ会議室へいざ!と扉をあけたら…

そこには、最新のVR機器に夢中の小宮山さんの姿がありました(笑)。

代表・加納との出会いは、ゴールドマン・サックス社

小宮山

いやあ、失礼しました。昔からゲームが好きで好きで。大学卒業後にコナミに就職したんですが、それもゲームが作りたくてしょうがなかったから。まあでも、結局ゲームを作るよりプログラミングのほうが楽しくなっちゃったんですけどね。

その後、いくつかの開発現場を経て、小宮山さんはゴールドマン・サックス社へ。ここで代表の加納氏と出会うわけですね。

小宮山

そうですね。まあ金融に興味があったから入社したわけじゃないんですよ(笑)。藤原博文さんというC言語に関する著名プログラマの方の本をよく読んでいたんですが、その方のHPを見ていたら、ちょうどゴールドマン・サックスの募集をしていたのがきっかけです。

それでも、ある程度金融知識を得ることができたのは、この経験のおかげですね、と小宮山さんは話します。2000年問題も、ゴールドマン・サックスで迎えたそう。大変そう…。その後「もっと他のビジネスシステムも作ってみたい」とSIerに転職。そこで、数十以上の大型業務システムを作り上げた小宮山さん。

小宮山

大抵のビジネスは見てきたかなと。大抵は言い過ぎかな(笑)。それで、2014年に加納から誘われましてbitFlyerへ。もともと飲むたびに、「いつか起業する時はお願いします」「全然いいよー」ってよく会話してたんで、ああついに来たか!という感じでしたね。

「キメラでイケてる新技術&エコシステムな金融商品」のハイブリッドに魅了

もともとビットコインのことはご存知だったんですか?

小宮山

いえ全然。なにそれおいしいの?って感じでしたね(笑)。でもググってみたら、情報は少ないものの、プログラムは公開されていて。見る限り、あ、けっこう面白そうだなと思いました。

小宮山さん曰く、調べまくった結果「エコシステムとして完璧に成り立っている金融商品」と「非常にしっかりとした基盤技術」との見事なハイブリッドに見えた、とのこと。

小宮山

人工知能みたいな画期的さとは違うんだけど、基盤技術となっているブロックチェーンが面白くて。暗号技術やハッシュ、分散アルゴリズムなどの最先端技術がキメラな感じで融合していた。なんかアングラな感じがしてワクワクしましたよ。まあとにかくいい感じに難易度が高そうだと思いましたね。

技術オリエンテッドな会社だとビジネスビジョンが物足りなかったりするし、逆もまたしかり。でもこのビジネスは、事業としての可能性と、技術的な発展性の両方が満ち満ちていた、と小宮山さん。

小宮山

それで一番最初は、とあるパン屋さんで、加納と二人並んで開発を始めました。あ、加納も開発できるんですよ。それでなんとかbitFlyerのサイトが出来上がりました。懐かしいなぁ。

今後、強烈なパラダイムシフトを起こしうる「ブロックチェーン」

「chainFlyer」を見て、まさにビジュアルで「ブロックがチェーンになってる!」って思いました(笑)。ブロックチェーン研究も、当初からスタートされていたんですか?

小宮山

そうですね。ビットコイン関連サービスはもちろん、基盤技術となっているブロックチェーンを活用した新サービス作りというのはもともと視野に入れていました。ビットコインはもう完成されている仕組みですが、一方でブロックチェーンはまだまだこれから。

ちなみに、ビットコインというのはブロックチェーン技術を応用したひとつのサービスにすぎません。ドルや円のように通貨を管理し発行を司る「中央銀行」が介入せず、かわりに分散したコンピューターネットワーク上に取引台帳を置いて流通の整合性を保っている通貨がビットコイン。その「取引台帳」こそが、暗号技術等を華麗に応用しデータ改ざんが困難な分散型記録管理技術、ブロックチェーンなんです。

小宮山

VRは単なる仮想現実ですが、ビットコインは違う。ブロックチェーン技術により、物理的には存在しない仮想通貨ながら、数学的には存在しているわけです。このブロックチェーン技術は今後、あらゆるシーンで応用されるようになるでしょう。研究していると、めちゃくちゃ面白いですよ。

「10年前くらいにHadoopとか分散DBが流行しましたよね、まあ今もですが。20年前にはオブジェクト指向という概念が誕生し、業界が大きく変わりました。でも、ブロックチェーンはそれ以上の衝撃をもたらしそうです」と小宮山さん。

小宮山

かなり大きなパラダイムシフトが起きると思います。この大きな波が盛り上がっていくかどうかは市場の問題ですが、なによりこの最先端技術を仕事として研究できる点こそ、当社で働く醍醐味かもしれない。

確かに、フツウは波が終わってから本で詳細を知る、という感じかも。でも小宮山さんたちは、学術論文などをあさりながら、書籍がほとんどない状況で最先端を自ら作り上げているわけです。

小宮山

「ブロックチェーン研究所」では今、様々な研究開発を進めていて、中にはビットコインとは関係ないドメインのサービスも進めています。詳細は言えませんが、近いうちに発表できるはず。

うわあ、楽しみ!

「“DBならOracle”みたいに、“ブロックチェーンならbitFlyer”」と世界中から言われたい

小宮山

ブロックチェーンは、5年後には当たり前に使われている利用可能技術へと進化していると思います。数年前はまだ最先端だったMongoDBやHadoopなんかも、今じゃ主流になっていますからね。bitFlyerの目指す未来は、ブロックチェーンが主流になるであろう5年後に、世界的企業として名を馳せていること。

「たとえばDBならOracle、みたいに、ブロックチェーンならbitFlyer、って世界から言われたいんですよね」と小宮山さんは淡々と話します。

小宮山

まあ壮大だし、こんなこと言うのもちょっと恥ずかしいんだけど(笑)。だけど僕らならできると思うし、ぜひ目指したいと思う。今コンピューターテクノロジーの分野ではアメリカが圧倒的ですよね。その点、日本は非常に遅れている。

「あれほどクルマなど家電製品で世界を席巻したのに、ソフトウエアにおいて世界的な日本企業ってないんです。だけど、日本の技術者のレベルが低いとは決して思わないし、職人気質な点を考えればむしろ勝てるはずなんです」と小宮山さん。つまり、技術を持て余している技術者が、日本には無数にいるはずだとも話してくれました。

小宮山

プログラマの生産性って、軽く10倍くらい差があると思うんです。だからって日本の優秀なプログラマは10倍働くわけじゃない。なぜなら評価されないから。フツウの人が1週間かける仕事を3時間で終わらせたところで、「あ、簡単だった?」で終わっちゃうのが日本。だから持て余して、ゆっくり3日かけてやるんですよ

まあ英語ペラペラな人はシリコンバレーに行ってガッツリ稼いでみればいいけど、そうじゃなくて持て余しているなら、ウチに来ればいい、と小宮山さんは話します。

小宮山

優秀なエンジニアをきちんと評価する目線は持っていますし、なにより最先端に関われるから名誉欲も刺激されるし、モチベーションも上がる。絶対楽しいと思います。

中間管理職は不要。エンジニアはひとりで全部やる。そのほうが面白いから。

ちなみに、どんな体制でエンジニアさんは仕事しているんですか?

小宮山

ビジネスサイドから色々な要望が来るので、それを各自に割り振りますね。つまり基本、ひとりで全部やる。勝手に話して、勝手に解決しといてって感じなので、非常に自由度は高いです。

「ホントは私が間に入るべきかもしれないが、SIer時代、言われたことしかできないのが超つまらなかったから、こうしているんです」と小宮山さん。また、こうも話してくれました。

「ビジネスプログラムって大抵データを右から左へ動かしているだけ。でもそれをいかに速くするか、バグをなくすか、量が増えた時にどうするか、を考えるのが面白いわけです。でもそこに携われない現場も多いですよね。それじゃつまんないじゃないですか。そこ考えるのが面白いのに!」と、小宮山さんはもうアツアツ。

小宮山

最初の考えってだいたい甘いので、ちょっと作って、すぐ見てもらって、あ、違うんだな。やっぱりこうしよう、とやりとりを繰り返していくなかで、本当の答えが導き出されるものだと思うんです。話すことで仕様を変えていくのが面白い。余計な中間管理職は要らないんですよ。

なるほどー!

写真はまさに、喧々諤々やりとりをしている様子。…ちなみにエンジニアひとりあたり、3プロジェクトくらいは平気で担当しているそう。すごい。

「もちろんのことですけど、相談されたらすぐ駆けつけますよ」と小宮山さん。撮影のときも、あっちこっちに顔を出してはエンジニアさんと話しておられました。

プログラミングコンテスト日本代表も在籍する、開発チーム内のディープな日常会話

そんなエンジニアさん同士、どんな話をしているんですか?

小宮山

いやあ、フツウの人からみたら外国語なの?って会話していますよね、専門的すぎて。「あそこテイルリカーシブになってるよ」「爆笑」みたいな(笑)。意味わかんないですよね。

はい…わかんないです…(笑)。

小宮山

あとね、アジャイルやらウォーターフォールやらの話になると宗教論争みたいになるから、最近はしません(笑)。皆よく本を読んで自分の意見を持っているので…ちなみに僕らはよく「アジャイルで開発されているんですね」とか言われるんですけど、厳密には違う。なんか最近、仕様書がない状態=アジャイル、って思われていることが多いけど、それは誤解なんですよ…あ、また話が長くなりそう(笑)。

いや、面白いです。ちなみに「アジャイル宣言」は「神」として捉えておられるそうで、そこで綴られた精神は大切にして、開発作法に取り入れているそうです。

小宮山

あとリスペクトしている言語の話もしますよね。僕らは今C♯開発していますが、私の「母国語」はPerlです。たとえばPerlには、ifのほかにunlessがあるんですよ。if!とするか、if構文をひっくり返すか、いわばその2通りと同じことなんですけど、Unlessがデフォで存在する、つまりプログラマが後で読んだ時に何を意図しているのかが明確だという点で素晴らしい。あ、また深くなってきました(笑)。

うわーこんな話しながら盛り上がってるの…なんかすごい。すごすぎる。
聞けば皆さんマジで優秀で、某プログラミングコンテストで日本代表になったなんて経歴もbitFlyerじゃそんな珍しく無いそうで…ひええ。

小宮山

いやでも受賞歴とか代表がどうとかなんて関係なくて。とにかく開発が好き!っていうマインドが大事です。彼らは結果としてたまたまハデな経歴がついてきているけど、別にそんなのなくてもいい。開発が好きすぎて、本やら論文を読みあさっていたり、誰が読むでもない開発ブログを書き続けていたり、なんて人、大好きです。

「そういう人は先ほど言ったように絶対、力を持て余しているはず。もったいない。ぜひ来てほしい」と小宮山さん。さて皆さんはどうですか?

いやあ、ホント楽しかったー。小宮山さん、お忙しいなかありがとうございましたー!

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会社名 株式会社bitFlyer
代表者 小宮山 峰史(取締役 CTO)
設立 2014年1月9日
所在地 本社
107-0052
東京都港区赤坂3-5-5 ストロング赤坂ビル8階
事業内容 ビットコインの販売・買取
運営サービス bitFlyer
bitFlyer Lightning
chainFlyer

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