エブリーのデジタルネイティブ世代が考える「新しい動画メディア」のかたちとは

株式会社エブリー
代表取締役 吉田 大成さん & 「DELISH KITCHEN」編集長/料理研究家 菅原千遥さん

ご存知ですか?「DELISH KITCHEN」。「DELISH KITCHEN」は、明日だれでも簡単に美味しくできる料理レシピをFacebookやInstagramなどで配信する料理動画メディアです。2015年9月にスタートし、今ものすごく伸びているんです。月間リーチ数は1000万人、FacebookやInstagramユーザー数は160万人を突破!この「DELISH KITCHEN」を運営するのは、株式会社エブリー。2016年6月には、6.6億円もの資金調達を実施したとのニュースで話題になりました。

こちらが「DELISH KITCHEN」。

こーんな感じで、丁寧に作り方を動画で説明してくれます。

レシピがたくさん!これがFacebookやInstagramのタイムラインに流れてくるわけです。
ちなみに取材当日もオフィスでは…やってましたやってました!

調理&撮影中。餃子?焼売?

あ!あっという間に小籠包!(餃子の皮でできるんですよーとのこと)

ハア…おいしそうな香りが漂ってきました。

レシピ動画はこちら。

あっというまに焼き小籠包のできあがり!撮影も終了—!
こんな風に、オフィスでやっているんですねえ。おなかすいちゃいそう。

さてさてエブリーでは「DELISH KITCHEN」の他にもこんなメディアを運営しています。

こちらは女性向けのライフスタイル動画メディア「KALOS」。
かわいいヘアアレンジ動画や、メイク動画などがたくさん!こちらもじわじわ人気が出てます!

最近リリースしたばかりのママ向け動画メディア「MAMA DAYS」。日頃育児に悩むママさんに話を聞いてコンテンツ作りの参考にしているそう。
ちなみに取材当日は、掃除手法の紹介動画を撮影されていました。

なるほどサッシの掃除!あーここ手入れしにくいんですよね…
また、ニュース動画メディア「Timeline」も運営中。

今後はエンタメなど、幅広いジャンルのチャンネルを提供予定とのこと。

さて…お気づきでしょうか。「DELISH KITCHEN」「KALOS」「MAMA DAYS」「Timeline」…すべてSNS上で展開されていて、「自社メディア」がありません。これこそ、エブリーが展開する「分散型メディア」の特徴。あえて自社メディアを持たず、FacebookやInstagram、YouTube、Twitterなどの各種ソーシャルメディアを通じて情報発信するという、新しい仕組みなんです。

こうした「分散型動画メディア」は、人々が普段使っているSNS上で、自然と存在感を示すことができます。しかもユーザーとの距離感も一気に縮めることができます。ふーむ、しなやか!かしこい!

さて、そろそろ吉田さんと菅原さんがいらっしゃるころ…

「Grand Style(グラスタ)」8号より

とそこへ現れ、手を差し伸べ握手してくれたのは…いやーん可愛い!エブリーの愛犬でありCDO(Chief Dog Officer)の、イブちゃんです♡

さてさてイブちゃんを交えて、いよいよ吉田さんと菅原さんに取材スタートです!

爆発的な拡大を続ける動画市場の、未知なる可能性

さて、動画市場がイッキに拡大していることは、皆さんも常日頃、肌で感じていらっしゃるはずです。たとえば、大人1人あたりのデジタルメディア視聴時間をご紹介すると、2008年頃はモバイル端末での視聴が全体の12%だったそうですが、2015年には51%を突破!これに伴い「動画広告市場」も伸びに伸びており、スマホが普及しはじめた2014年頃から、毎年膨らみ続けているんです。2014年に300億円規模だった市場規模は、2017年には1000億円をゆうに突破すると言われています。

そんなさなか、2015年に産声をあげたエブリー。まさに絶妙なタイミングで設立なさったという感じ。時代を読んでいらっしゃいますね。

吉田

環境要因が整ったことが、設立のきっかけですね。第一に、通信スピードが上がり、スマホを1人1台持つ時代になりました。第二に、これまでは動画プラットフォームはYouTubeがメインでしたが、現在は多くのSNSが動画に対応するようになり、ユーザーが動画コンテンツを閲覧する時間が一気に増えました。

ちなみに「テレビ離れ」も設立のきっかけと言えますか?

吉田

というよりも、動画市場の未知なる可能性に魅力を感じたんです。テレビを「スクリーン」として考えるなら、確かにPCやスマホに取って替わられているのは事実です。しかし「動画コンテンツ」という視点で考えれば、テレビしかなかった時代よりも、動画の視聴時間はむしろずっと増えています。

「時代に合わせた“スクリーン”に対して、いかに最適化されたコンテンツを届け、最適な接触点を作り上げるか。それが大事なんです」と吉田さん。なるほど…!ちなみに吉田さんは、小さい頃から今に至るまで、めちゃくちゃ「テレビっ子」なんですって!ゆえに、テレビ番組から学ぶことも多いとか。

吉田

たとえば昔は無かった「テロップ」。あれはチャンネルザッピングが当たり前になっている現代に最適化された手法です。私たちはこのように、視聴スタイルの変化とともに進化・チューニングを続けるテレビコンテンツとはまた別の道筋で、コンテンツ作りをしていく。テレビが大好きな私としては、スクリーンが多様化する今の時代の中で、共存共栄していければいいなと思います。

「ウェアラブルなど新しいデバイスが普及すれば、動画のフォーマットもスクリーンも、どんどん変わっていくはず。この変化に即座に適応していくために、特定のフォーマットやSNS、デバイスだけにこだわらないのも、私たちのこだわり」と吉田さん。なるほどー。

「ブランドコンテンツ」のニーズが、大手クライアントから次々と

ちなみに現在、多くの企業からタイアップ動画制作のオファーが舞い込んでいるそうですね。

吉田

そうですね。スマホの普及により、これまでテレビCMでしかできなかったことが、インターネットでも出来るようになりました。以前はテレビCMが商品認知機会として絶大な効果を誇っていましたが、いわゆる「スクリーン」が多様化している今、テレビCMだけでは足りなくなってきている。そこで、クライアントとタイップして動画を配信するブランドコンテンツが注目されているわけです。

エブリーのクライアントは、大手企業がズラリ。アスクル、江崎グリコ、エスビー食品、オイシックス、コーセー、サッポロビール、小学館、ブルボン、ミクシィ、明治、リクルートライフスタイル、ローソンフレッシュ…エブリーは、そうそうたる企業とコラボレーションして、ブランドコンテンツを作っているんです。

菅原

たとえば、ブルボンさんの「スライス生チョコレート」のタイアップ動画。テレビCMにて一定の認知はされていましたが、テレビを見ない層、つまりテレビCMでリーチできない層にも認知させたいというニーズ、そして商品の多様な使い方を紹介したいという想いもお持ちでした。

「パンに乗せて焼く、くらいしか使い道がわからない」だとか「そもそもスーパーのどの売り場にあるのかわからない」という消費者の声を、編集長兼料理研究家である菅原さんはクライアントとしっかり共有。その上で、3種類のレシピを考案し動画を制作、結果、とても大きな反響が得られたんだそうです。

菅原

SNSのコメント欄でユーザーの方からいただいたリクエストや悩んでいる点などもレシピ提案の参考にしています。たとえば「お味噌汁以外の、味噌レシピ」だったり、「家に余っているお酢の簡単レシピ」だったり。けっこう調味量を持て余している方って多いので、とても喜んでいただけますよ。当然、メーカーさんにとっても需要向上に繋がりますしね。

「ふだん使いのSNS」に入り込むから、反応もスピーディー

なるほど。動画広告市場が伸びている理由…納得です。動画ってすごく分かりやすいから、直感的に「作ってみよう」って思いますもんね。イメージもすぐ湧くし、自分の中にはないアイデアをもらえて楽しい。

菅原

そうなんです。これまではメニューを決める時、「冷蔵庫にアレとアレがあるから…」と考えて「検索」していたと思いますが、私たちはレシピを「提案」しています。仮に冷蔵庫にトマトがなくっても、トマトのレシピで視聴者の皆さんにインスピレーションを届けて、トマトレシピを作るという意思決定へとつなげていくんです。

なるほど。確かに「検索」だと、頭の中にある材料やメニュー名からしか、発想できないもの。で、結局、いつも似たようなメニューや似たような味付けになってしまう…って、よくありますよね。「提案」してもらえたら、そのループから抜け出せるし、料理が楽しくなりそう。

吉田

その「提案」も、膨大な数のWebメディアが存在する中で、自社メディアやアプリからの発信ではユーザーの生活に入り込むには至難の技と言えるでしょう。スマホの利用時間の中で、最も多くを占めているのはSNSです。そのSNSを介して提案しているからこそ、多くの方々の生活に入り込むことが出来ているんだと思います。

インタビュー風景(吉田・菅原)

菅原

双方向性のあるメディアである点も特徴です。SNS上のコメントには全て返信するように心がけていて、ユーザーとの距離感がとても近いです。お料理のリクエストをいただいたり、料理の写真をInstagramで「#delishkitchentv」というハッシュタグを付けてアップしてくださったり、もっとこうしたら分かりやすい、といった改善提案をいただくこともしばしば。こうしたコメントが、ものすごーーーく、参考になるんです!

「お肉の料理が続いているから、お魚のレシピがほしいな」とのコメントがあれば、早ければその日中に動画を配信することだって出来ます、と菅原さん。そのスピード感が、ユーザーの皆さんを楽しませ、またエブリーメンバーの皆さんのヤル気を刺激しているんでしょうね。

菅原

前職は代表の吉田と同じゲーム会社で働いていたんですが、やっぱりスピード感が全然違います。新規ゲームを作るとなっても、リリースまで1年かかるケースがありますし、なんならリリースされない時だってありました。ユーザーが集まるかも未知数でしたしね。でも動画だと、リリースからユーザーのフィードバックを得られるまでのサイクルが本当に速いので、毎日毎日、すごく大きなやりがいを感じられるんです。

「コンテンツの質」に力を注ぐ

しかし、今後、競合サービスもどんどん出てきそうですね。

吉田

それは想定していますし、望ましいことだと思っています。競合サービスが増えれば、それぞれのサービスのコンテンツのクオリティはどんどん上がっていくでしょうし、動画市場はもっともっと盛り上がるでしょうから。

なるほど、確かにそうですね。しかしそうなった時、コンテンツの差別化はどのように図っていきますか?

吉田

とにかく、コンテンツクオリティに妥協しない。メディアコンセプトをブラさないこと。その2点を貫くことです。たとえば、国内外に広く存在する動画の多くは「見て楽しい」「バズりやすい」といった点を重要視されがちです。ゆえに状態の変化を面白く見せるため作業工程を早送りしがちなのですが、私たちはあくまでも「実際に作っていただける」「生活に取り込んでいただける」ことを目的として動画を制作しているので、手順がはっきりと伝わり理解していただけるよう、しっかりお見せしています。

なるほど!確かにあるある、超短い料理動画!でも確かに「面白いな」「すごいなー」で終わっちゃうもの、多いかもしれません。

確かに「DELISH KITCHEN」の動画は、調理工程がしっかり理解・把握できるよう編集されています。

吉田

単に動画内に作業工程の説明文を入れるだけでなく、ナレーションを入れたのも、よりわかりやすく、また私たちを身近に感じていただけるように工夫した結果です。ナレーションは他のメディアではあまりついていないですね。

あと、気になったんですけど…菅原さんって、レシピ企画から撮影、編集まで全部やってるんですか?もしかして。ナレーションの声も菅原さん?

菅原

はい、そこもクオリティへのこだわりです。いくらこだわってレシピを作っても、撮影、編集、配信、との作業工程を分担してしまうと、どうしても伝わりきらない点が出てきます。だから、ひとつの動画制作フローをひとりが責任もってやる、こだわりをもって作りぬく、それがエブリー流なんです。

す、すごい!ええと、菅原さん以外のメンバーの皆さんも、全部できちゃうんですか?

菅原

そうですね。他の「KALOS」「MAMA DAYS」も、基本的に、皆、企画から編集、配信まですべての工程を担当できるメンバーばかりです。こうした体制だからこそ、コンテンツの質、コンテンツへのこだわりが保つことができると考えています。

ふむふむ…本棚にも、撮影本からデザイン本、包丁本にレシピ本…この知識全部必要になりそう。

しかしそれって、逆に非効率だったりしませんか?大変そう。

吉田

そうかもしれませんね。ただ、効率的なことは、イコール誰でもできること。効率化ばかりに気を取られていては、コンテンツの質も平準化されていき、参入障壁が崩れてしまいますよね。「質の高いコンテンツ」こそが、エブリーの参入障壁ですから。

なるほど、ひたすらに「コンテンツに妥協しない」エブリーの姿勢がよく見えてきました。自社メディアを持たず、ひたすらコンテンツづくりに力を注げる「分散型」を選択したのも、納得できますね。

「デジタルネイティブ世代」が大活躍中!

ちなみに…エブリーさんでは、学生インターンが多く活躍している印象があります。それって何か理由がありますか?

吉田

彼らはいわゆる「デジタルネイティブ」です。彼らの視点こそエブリーのエンジンであり成長の源と言えます。彼らは小さい頃から動画に慣れていますし、心地よい動画の見え方はどういうものか、肌感で理解しています。私たちが質の高い動画クリエイティブを作り上げていく上で、彼らの視点は、欠かせないものとなっています。

「テロップのいれ方やサイズはこうしたほうがいい」「もっとこの角度から撮ったほうがいい」…そうした意見が、インターンから続々と生まれてくるそうで、それに耳を傾けて改善すると、やっぱりなるほどユーザーからの反応もアップするんだとか。

この日もインターンの方が真剣に動画編集に励んでおられました。

菅原

彼らの意見・視点は非常に貴重で、日々、発見の連続です。インターンとはいえ皆、主体的に仕事に取り組んでくれています。撮影手法、編集方法、運用方針など、あらゆる点においてフラットにコミュニケーションしていますし、すごく面白いです。

さすがデジタルネイディブの皆さん、サービストレンドをキャッチアップする速さは圧倒的なのだそう。学生をはじめとした若者たちがどんなサービスを楽しんでいるか、教えてもらうのが楽しいのだとか。

吉田

彼らの意見を取り入れていくことで、次の施策の参考にもなりますし、どういうプラットフォームが次に来るのか、どんなユーザビリティが求められているのか、様々なヒントを得ることができます。

「18の大学生もいるんですよー、僕の年齢の半分!(笑)」と朗らかに笑う吉田さん。素敵。

吉田

デジタルネイティブ世代の視点は不可欠。彼らの感性と、ネット業界黎明期からWeb事業の拡大を牽引してきた経験、ノウハウを持つ私たち世代の両方が交われば、エブリーの成長はさらに加速すると信じています。

「ネット業界に早期に飛び込み、私のように創業期から事業を立ち上げてきた30代、40代の人間は増えているはず。デジタルネイティブ世代だけでなく、そうした仲間も必要です」と吉田さん。いいコラボレーションが生まれそうですね。

いろんな業界出身者が「化学反応」を起こすチームが理想的

マインド面でいうと、どういう人材を求めていますか?

吉田

現在のエブリーは、まさに創業期です。ですからサービスのみならず「会社を一緒に作っていく」という強い意志がある方が望ましいです。言い換えると、複数業務を兼任できるかどうか。

菅原

実際、現在のエブリーメンバーはほぼ皆が複数業務を兼任しています。私自身もクライアントとの折衝業務からレシピ提案、動画編集、配信まで一貫して行うほか、他メディアの企画にも参加していますし、ディレクターと広報業務を兼務している人間もいます。

エブリーという会社を作り上げていく上で、当事者意識を持てるかどうか。ひとりのプロフェッショナルとして会社全体を見渡した時に、自分がどう組織と関わっていけるかを自ら考えられるかどうか。それが大切だとお2人は話してくださいました。

菅原

今までのキャリアを活かしながら、今までやったことがない業務にも積極的に取り組めるような人材がいいです。。動画市場は、まだスタートしたばかりで、何もかも前例がないフィールドです。過去の経験や実績、得意分野だけにとらわれていると進めません。答えが見えない未知な挑戦を、失敗を恐れずパワフルに楽しめる人がいいですね。

吉田

エンジニアやデザイナーはともかく、動画ディレクターに関しては、前職の業界、全く関係ありません。現在いるメンバーはゲーム業界や広告業界など少し近しい業界から来ていますが、今後は、それこそテレビ業界、金融業界、製造業などいろいろな業界出身者が、それぞれの視点を持ち寄って化学反応を起こせたらとても面白いですよね。

うわーそれ、楽しそう。何が起こるか未知数!Web技術の進化とともに、スピード感を持って変化・拡大を続ける動画市場。ここを舞台にチーム・エブリーがこれからどんな革命を起こしてくれるのか、とても楽しみです。

今日はどうもありがとうございました!

エブリーで現在求人中の職種について
現在エブリーでは以下の職種を募集中
 

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会社名 株式会社エブリー
代表者 吉田 大成(代表取締役)
設立 2015年9月1日
所在地 本社
150-0001
東京都渋谷区神宮前4-22-7 AURA表参道302
事業内容 動画メディア事業
タレントマネジメント事業
広告事業
運営サービス DELISH KITCHEN
KALOS
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