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内定承諾書に、法的な拘束力はありますか?

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無事に内定をもらうことができれば、多くの企業から、入社意志の確認などのため内定承諾書への署名捺印を求められることになります。しかし、応募した全ての企業の採用結果が明らかになっていない場合など、入社意志が固まっていないにもかかわらず、内定承諾書に署名捺印をしてしまった場合、後日、内定を辞退できるのかで悩んでいる人もいます。

内定承諾書に法的拘束力があれば、入社するか迷っている状態で署名捺印することは避けたいことでしょう。一方、法的拘束力がなかった場合、入社する意志が固まっていない曖昧な気持ちのままでも内定承諾書に署名捺印をすることに抵抗を感じないかもしれませんが、なにも問題はないのでしょうか。過去に受けた相談メールを元に、内定承諾書について説明します。

Q.内定承諾書に署名捺印をすれば、絶対に入社しないといけませんか?

応募した2社の内の1社から内定をもらえました。「内定承諾書に署名捺印をお願いしたいので、印鑑を持参して来社してください」と内定の連絡があった際に言われました。しかし、もう1社は近々面接を受ける予定でして、できればそちらの結果がでてから転職先を決めたいと思っています。

今もらっている内定を辞退しないためには、内定承諾書に署名捺印をしなければいけないことは分かっていますが、内定承諾書に、法的拘束力があるのか知りたいです。内定承諾書に署名捺印をしてしまうと、絶対に入社しないといけないのでしょうか?

[営業/男性・27歳]

A.内定承諾書に法的拘束力はありませんが、提出後の内定辞退は企業に多大な迷惑をかけることになります

結論から申しますと、内定承諾書に法的な拘束力はありません。よって、内定承諾書に署名捺印をした後に内定辞退を申し出たとしても、法的なペナルティを負わされることはないでしょう。しかし、企業に多大な迷惑をかけてしまうことは覚えておいてください。

では、どうして企業は、法的拘束力がない内定承諾書に署名捺印を求めてくるのでしょう。内定承諾書とはどのような書類なのかをみていきましょう。

内定承諾書にはどのような役目がある?

内定承諾書は、「内定誓約書」や「就職承諾書」「入社承諾書」など、企業によってさまざまな呼び名を使用していますが、全ての書類が、基本的な役目は同じです。内定承諾書の役目は、主に2つです。

1つ目の役目は、応募者に内定が決まったことを伝えることです。口頭で内定を告げられただけでは、本当に内定をもらうことができたのか応募者は不安になります。しかし、内定承諾書という書面で内定決定を知らされると安心です。

そして、もう1つの役目が、応募者に入社の意思を示してもらうことです。内定承諾書には、入社日や業務内容、給与、そして、待遇など面接ですりあわせをした雇用条件が記載されています。さらに、「内定承諾書を発行した企業に入社すること」と「正当な理由がない限り、内定承諾書の内容を反故にしないこと」の同意を求めています。

内定承諾書に署名捺印をすることで、記載されている雇用条件の承諾、および、企業への入社と内定承諾書の内容を反故にしないことへの同意をしたことになります。そして、内定承諾書を提出することで、企業と応募者が労働契約を締結したことになるのです。

企業が内定承諾書の提出を求める目的とは?

企業が内定承諾書の提出を求める目的の1つは、応募者と企業に雇用条件の認識の相違をなくすためです。「聞いていた給与額より低すぎるから、給与を増やしてください」「休日が水曜日だとは知らなかった。日曜日は絶対に休みたい」などと入社後に応募者から言われても、今さら応募者の申し出に企業が応じることは難しいでしょう。入社後に、トラブルが起きないように内定承諾書で、最終的な雇用条件のすりあわせをおこなうのです。

そして、もう1つの目的が、入社の意思を明確に示してもらい、入社予定の人を確定させることです。入社してくれる人が決まれば、企業は他の応募者に不採用の連絡を入れ、採用活動を終えます。そして、内定者を迎える準備に移ることができるのです。

提出後の内定辞退で企業にかかる迷惑とは?

内定承諾書を提出後に内定辞退をすれば、企業にはどのような迷惑をかけることになるのでしょう。もっとも大きな迷惑は、納得できる結果を得られたはずの採用活動が、時間と労力、お金の無駄使いで終わってしまうことです。

あなたが内定承諾書を提出すれば、企業側はあなたが入社してくれると考え、あなた以外の応募者に断りの連絡を入れ、採用活動を終了させます。

もし、あなたが内定承諾書に辞退をすれば、全応募者の中であなたの次に評価の高かった誰かに内定を出していたかもしれません。しかし、あなたから内定承諾書の提出があったことで、次点の人を含む全応募者へ断りの連絡をしてしまっているので、企業側は新たに採用活動を始めるために、さらなる時間と労力、お金をかけなければならなくなります。

他の企業の結果がでていないときはどうすればいい?

他に応募している企業の結果が明らかになってからでないと入社の決意ができない場合は、その旨を正直に採用担当者へ伝えましょう。そして、いつまでなら内定承諾書の提出を待ってくれるかの判断を仰ぎましょう。

内定承諾書の提出を待ってもらっているときに、他の企業から内定の連絡を受け、そちらへの入社を決めた際は、できるだけ早く内定辞退の申し入れを電話でおこないましょう。

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