機械学習って?知っててトクする基本知識&活用法!

    
2017/04/05
    


「機械学習(machine learning)が今、トレンド」「これからは機械学習に力を入れていく」なんて言葉、よく耳にしますよね。先日、Googleからも、有害コメントの分類を容易にする機械学習ツールが発表になるなど、かなりホットなワードです。

でも、実際に「機械学習」がどういったものなのか、ピンと来る方は少ないと思います。
そこで今日は、2017年のトレンドのひとつである「機械学習」についてご説明すると共に、ビジネスでの活用法やトレンド企業についてご紹介します!

 

インデックス

 

機械学習とは?


機械学習とは、ひとことで言うと「人間が持っている学習能力と同じ機能を機械でも再現する」ことです。

では、一体どうやって「学習」を再現しているのでしょうか?

人間のような脳は機械には存在しないので、その代わりとして、データベースデータ分析のアルゴリズムを用います。

人間がプログラミングせずとも、アルゴリズムによって自律的に、データベースに格納されているある程度の数のデータを解析し、パターンや表現、判断基準などを算出。算出されたものを定量化して、蓄積していきます。
それを元に、更に他のデータの分析を行いながらパターンを数多く獲得していき、再現性の高い安定した動作を行えるようになります。

このように、人間が自然に行っている反復的な学習を再現しています。

機械学習の用途は?


機械学習において、一番の利点は、人間が処理するには時間がかかりすぎる莫大なビッグデータを、自律的に瞬時に分析したり、未来を予測できたりする点です。

これにより、ビッグデータをビジネスに活かすデータサイエンティストのような役割を担うことができます。世界中に散らばる利用可能なデータは年々膨大になり、その形態も多様化してきているため、データサイエンティストでは追いきれない領域を、機械学習でカバーできるのではないかと期待されています。


 

アルゴリズムの分類と手法


分類は大きく分けて4つあり、それぞれにアルゴリズムの手法が異なります。

 

教師あり学習

出力するものがあらかじめ決まっていて、任意の出力を得たい時に用います。
事前に、データと導き出したい正解をセットにして与え(ラベル付きデータ)、その法則性を元に、別のデータをフィッティングし、出力します。

主なアルゴリズム手法は、決定木、ニューラルネットワーク、SVMなどです。

 

半教師あり学習

出力するものがあらかじめ決まっていて、任意の出力を得たい時に用います。
「教師あり学習」で得られる出力の精度をより上げることができます。
事前に、データと導き出したい正解のセット(ラベル付きデータ)とセットになっていないデータ(ラベルなしデータ)を混在した状態で与えてフィッティングを行い、出力します。

主なアルゴリズム手法は、TSVM、SGT、共訓練などです。

 

教師なし学習

出力するものが決まっておらず、データの本質的な構造を抽出したい時に用います。事前にデータのみ(ラベルなしデータ)が与えられており、そこから何らかの構造や規則性を見つけ出し、出力します。

主なアルゴリズム手法は、k平均法(k-means)、Aprioriアルゴリズムなどです。

 

強化学習

ある環境下で、今いる環境状態を読み取って、次に取るべき行動を決めていく学習法です。選択した行動によって、環境から報酬や罰則が与えられ、それを元に、取るべき行動の最適化を図っていきます。

主なアルゴリズム手法は、Q学習、TD学習などです。


 

機械学習のビジネス活用例 ~機械学習でできること~


実際に、ビジネスシーンにおいて、機械学習が用いられるシーンをご紹介します。
検索エンジンやECサイト、求人サイトなど、様々なシーンで活用することができます。

 

Web上の有害なコンテンツやコメントを排除し、優良なコンテンツやコメントのみを表示させる

Web上のコンテンツを分析・特定し、優良だと思われるコンテンツやコメントだけを選び取る事が可能です。また、今までは人力で行っていたセクシャルやグロテスクなどの不適切画像の排除も自動で行うことができます。

実際に、リクルートテクノロジーズ社では、キュレーションメディア「ギャザリー」で、機械学習による不適切画像の自動排除を行っています。
また、有害コメントの選定に関しては、GoogleとJigsawが2017年2月に新たな機械学習ツールを発表しています。

 

ユーザーが興味関心をもっている情報を優先して表示させる

Web検索時に表示される莫大な検索結果の中から、最もユーザーの興味関心が高いと予想されるページを特定し、優先して表示させることが可能です。

ECサイトや倉庫などの商品検索においても、同様のことが可能です。
靴を探しているユーザーに対して、最初の商品一覧画面で、そのユーザーの好みやサイズにあった最適な商品を表示させることができます。好みの靴が見つかるまで、ECサイトのページを延々とめくっていく必要はありません。

リクルートライフスタイル社が提供しているサービス「ホットペッパー」において、ネイルサロン検索時の画像表示にも機械学習が導入されており、「検索の利便性向上によって、サイトの平均閲覧数が上昇した」との報告があります。

 

レコメンドを表示させる

ユーザーの検索履歴から好みの傾向を分析し、最もユーザーが興味を持つと予想されるコンテンツをレコメンドとして表示させることができます。

実際に、Cold Brew Labs社の「Pinterest(ピンタレスト)」では、ユーザーがアップロードした写真を分析して傾向を割り出し、興味を持ちそうな別の写真をレコメンドしてくれます。

 

会話理解によるユーザーとのコミュニケーション

ユーザーの発言を分析し、今何を要求さているのかを推測、最適な回答を返します

実際に、IBM社ではコールセンターでの業務に「Watson(ワトソン)」を導入しています。結果は芳しく、端末の導入数は増加しています。身近なところでいえば、iPhoneのsiriなども、これに当たります。

 

受信メールに対して、自動で返信文を作成する

受信したメールの内容を自動で分析して、内容の分類を行い、最適だと思われる返信文を作成してくれます。常に学習し、情報を蓄積し続けているので、様々な場面で、より自然な返信文を作成することができます。

Googleの「Smart Reply」では、返信文の案を3つ提案してくれるので、その中から選ぶだけで簡単に返信することができます。もちろん、追記も可能です。これにより、メールの返信文の作成に取られる時間の削減が見込めます。

 

クレジットカードの不正使用や社内経費の不正を検知

ユーザーのクレジットカードの取引履歴データを取り込んで傾向を学習し、そのユーザーが本当に購入したものか、別のユーザーが不正に購入したものでないかどうかを判断します。

同様に、正しい行動パターンを学習し、それにそぐわない行動を取るデータを追うことができるので、社内の不正経費使用や横領などの検知にも応用できます。

Stripe(ストライプ)社は、クレジットカード詐欺の検知を行う「Stripe Radar(ストライプレーダー)」を発表。ビジネスネットワークから、自律的に学習し、不正を検知する機械学習のアルゴリズムが使用されています。

 

株やFXなどの投資における判断

過去の膨大な取引データを与えることで、銘柄と値動きを分析して関連性を発見、未来を予測し、取引するのに最適なタイミングを算出することができます。すでに金融の現場では、投資アドバイザーの補助としてロボットを導入している企業も出てきています。

ロボアドバイザーのサービスを提供している企業には、お金のデザイン社(THEO(テオ))やウェルスナビ社(Wealth Navi(ウェルスナビ))などがあります。

 

疾病傾向の割り出し

膨大な患者のデータから、各患者の生活様式や体質、病名などを分析して関連性を見つけ、ユーザー毎の疾病傾向を割り出すことができます。これにより、医師による病名特定時の補助や患者への注意喚起などを行うことができます。

 

顔認識システム

膨大な写真データから、特定の人物が写っている写真を識別し、選別することができます。これにより、特定の人物が写っている写真だけを、自動でまとめてアルバムなどにすることができます。

また、オフィスへの入室時に顔を認証し照会、入出許可登録のある人物だけに扉が開かれるようにするなど、より強固なセキュリティとして用いることも可能です。


 

 

機械学習、AI、人工知能を扱っているスタートアップ


機械学習やAI、人工知能を用いたサービスを展開しているスタートアップ企業を、いくつかご紹介します。

 

株式会社Preferred Networks(プリファードネットワークス)



2014年3月に設立した会社で、トヨタ自動車、NTT、パナソニックなど大手企業との資本・業務提携を発表している大注目のスタートアップです。東京とサンフランシスコの2拠点が存在します。代表は、西川徹氏。

機械学習やAI、ディープランニングに関する独自の開発ツールを持ち、自動運転やロボット制御など、ハードウェアに組み込む応用技術を持っていることが最大の強みです。

 

カラフル・ボード株式会社



2011年11月設立で、ファッションコンテンツをメインに扱っています。2014年には、ファッション人工知能アプリ「SENSY(センシー)」をリリース。慶應イノベーション・イニシアティブやアドウェイズなどから出資を受けています。代表は、渡辺祐樹氏。

SENSYは、自動で、ユーザーの趣味嗜好を分析し、全世界のECサイトからオススメのコーディネートを提案してくれます。ユーザーのセンスだけでなく、世の中の流行についても自動で学習します。

 

株式会社COMPASS



2012年12月設立で、人工知能とタブレット教材をかけ合わせたサービス 人工知能型教材「Qubena(キュビナ)」を展開しています。自社の学習塾「Qubenaアカデミー」の運営も行っています。2015年のIVS Launch Padでは準優勝!代表は、神野元基氏。

生徒の得手不得手を分析し、それに合せて最適な問題を出していくことで、学力を高めていきます。生徒ごとに最適な教材を提供できるため、学習効果も上がりやすく、実験では通常よりも7倍の効果が得られたそうです。

 

株式会社マツリカ(mazrica, Inc.)



2015年4月設立で、人工知能で営業活動をサポートしてくれる営業ツール「Senses(センシーズ)」を展開しています。2016年4月には、Draper Nexusとアーキタイプの2社から総額5,000万円の資金調達をしています。代表は、黒佐英司氏。

Sensesは、各営業の成果や成功事例、メールの文面などのデータを元に、次にすべき行動を分析し、提案してくれます。これにより、営業ノウハウの属人化を防ぎ、更に業務の最適化を図ることができます。またIT導入補助金にも対応しているため、Sensesを導入すると、最大100万円の補助を受けることができます。

 

株式会社ウィンクル



2014年2月設立で、現実空間で好きなバーチャルキャラクターと一緒に暮らせるサービス「Gatebox(ゲートボックス)」を展開。プライマルキャピタルから出資を受けています。代表は、武地実氏。

ホログラム投影技術とセンサー、AI技術を組み合わせることで実現しています。次元を超えて交流ができるまさに夢のサービスです。

 

株式会社ABEJA(アベジャ)



2012年9月設立で、膨大なデータから未来を予測して、次に実行すべき行動を教えてくれるサービス「IN-STORE MARKETING(イン・ストア・マーケティング)」を展開しています。NTTドコモ・ベンチャーズやさくらインターネットなどからの出資を受けています。代表は、岡田陽介氏。

IN-STORE MARKETINGは、ビッグデータと機械学習を応用した新しいマーケティングソリューションです。これにより、経営判断ミスが減ったり、在庫や人員の確保について最適化が図れるようになります。

 

株式会社オルツ(al+)



2014年11月設立で、ユーザーの人格をコピーしてデバイス内で再現する、世界初のパーソナル人工知能サービス「P.A.I.(パイ)」を展開しています。2016年には、ジャフコやSMBCベンチャーキャピタル、三菱UFJキャピタルなどから、総額約6.1億円の資金調達を実施しました。代表は、米倉千貴氏。

P.A.I.は、ユーザーとの対話を通して、ユーザーの思考回路や癖、知識などを学習し、そのユーザーらしい受け答えが出来るようになる、というものです。対話すればするほど精度が上がっていきます。

 

SOINN株式会社(ソイン)



2014年7月設立で、長谷川氏が12年をかけて研究開発し、特許を取得した独自の人工知能技術を用いた人工脳「SOINN(ソイン)」を商品化し展開している。産業革新機構(INCJ)や西武しんきんキャピタルから合計3億円の出資を受けています。代表は、東工大の准教授の長谷川修氏。

SOINNは、自主的かつ複合的に学習することができ、高い自動ノイズ除去機能を備えているため、活用できるシーンが非常に多いことが特徴です。データの分類や未来予測が行えるだけでなく、機械操作も可能。SOINNにドローンの操作動画を5分見せた後、人の手を借りず、SOINNが自律的にドローンの操作をする、というデモンストレーションも行われ、見事成功しました。

 

株式会社MOLCURE(モルキュア)



2013年5月設立のバイオ分野に特化したスタートアップで、次世代シーケンサーやバイオインフォマティクス、抗体工学、ビッグデータ解析、人工知能などを用いた抗体医薬品開発プラットフォーム「Abtracer」を展開しています。東京大学エッジキャピタルから2億円の資金調達を実施。代表は、小川隆氏。

人工知能の導入により、これまで得ることが難しかった高機能な抗体を作り出し、治療方法がなかった疾患を治すことを目的としています。非常に社会的意義の大きい取り組みです。


 

最後に

いかがでしたでしょうか。

昨年に引き続き、機械学習を用いたビッグデータ解析やAI、人工知能を用いたサービスが大変注目を浴びています。Webだけでなく、医療や金融、製造業、小売店など、様々なシーンで活用されており、今や生活の一部になりつつあります。

起業する前に、基本的な知識を入れておくことで、マーケティングや顧客分析、営業手法など、活かせるシーンが多いかと思いますので、是非チェックしてみてください!

(執筆・編集 マツイ)

 

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