プレミアム会員110万人超えのクックパッドから学ぶ、5つの有料会員増加施策

    
2014/02/04
    

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クックパッドでプレミアム会員事業部の事業部長をしている加藤と申します。私の事業部は、プレミアムサービスの利用者増加をミッションとしている部署です。

今回の記事では、私達がプレミアムサービスの利用者増加のために実践してきた取り組みと、その背景にある戦略の一部をご紹介します。

■目次
【1】集客施策の全体像
【2】メルマガで試した文言をアプリに反映
【3】サイト内検索結果を「単品でお金を払う価値」があるモノに
【4】プレミアム会員に友人を招待して貰う
【5】無料での利用者を段階的に有料サービスに導く
【6】外部サービス会員に無料クーポンを配布

【1】集客施策の全体像

クックパッドでは、利用者の「流入」から「有料会員化・継続利用」までのユーザー行動モデルを、上記図のように定義しています。

私の事業部では、オレンジの枠で囲った「有料機能の無料お試し」「有料会員化」「継続利用」の3つの行動まで進んで頂ける利用者を増やす取り組みをしています。

プレミアムサービスの利用者増加のためのアプローチ

プレミアムサービスの利用者増加のための取り組みは、こちらの図のように流入が「サイト内から」か「サイト外から」か、利用者の状態が決済情報の登録「あり」か「なし」かをマッピングして考えています。

例えば「サイト内からの流入」で「決済登録なし」のユーザーには、「7日間無料体験」を通してプレミアムサービスの登録につなげようとしています。これから、このマッピングを元に考えて実行した施策をご紹介していきます。

【2】メルマガで試した文言をアプリに反映

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01.メルマガでまずは大量の文言のCTRをテスト
02.スマホのWeb登録導線にその文言を反映
03.さらにスマホアプリの登録導線に文言を反映


といった順番で、クリエイティブのA/Bテストを段階的に行いました。

スマホアプリは、A/Bテストや頻繁な差し替えが困難です。そのため、まずは数分の作業で大量のテストが可能な「自社メルマガのPR枠」で、大量のクリエイティブを試し続けました。

A/Bテスト例

例えば、STEP1のメルマガPR枠では、以下のような文言でテストしました。「人気レシピ」からはじまるキャッチコピーだけでも以下のように色々試していることがわかるかと思います。

 
  • 人気レシピをいつでもどこでも検索!毎日の献立決めが楽ちん
  • 人気レシピをいつでもどこでも検索!毎日の献立決めが楽々、料理が楽しみに
  • 人気レシピをいつでもどこでも検索!登録はたったの1分でらくらく完了
  • 人気レシピをいつでもどこでも検索!プレミアムサービスで料理をより楽しく
  • 人気レシピをいつでもどこでも検索!すぐに献立が決まるプレミアムサービス
  • 人気レシピをいつでもどこでも検索!クレジットカード支払は初月無料!
  • 人気レシピが見放題!プレミアムサービスで料理をより楽しく
 

こういったキャッチコピーのテストを繰り返した結果、以下のように差が出てきました。CV数を比較すると、下から3つ目の「100万人が使っている」に対して、「コーヒー1杯分の値段で」や「9割以上が効果を実感」は圧倒的に高い結果が出ています。

▼A/Bテストの検証結果の一部

これらのメルマガでの検証の後、効果の良いクリエイティブを元にスマホWeb版の登録ページのA/Bテストを行い、その結果良かったものをスマホアプリの登録ページに反映させていくことで、関連工数を最小限にとどめながら大きな成果を上げることに成功しました。

【3】サイト内検索結果を「単品でお金を払う価値」があるモノに

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クックパッド内でレシピ検索された時に表示されるコンテンツのA/Bテストをしました。

「有料会員化」を考えるに際し、はじめは検索結果ページに関連する全ての有料機能を紹介して、そこに大量の課金導線を設置していました。しかしその後のテストの中で、すべての要素を出すよりも、一部の厳選した機能を紹介して、そこにフォーカスさせた方が登録数が伸びることが分かりました。

▼結果が良かった「殿堂入りレシピ」と「専門家厳選レシピ」
画像 このテストは、「全ての情報を見る事ができる」ということが、必ずしもベストではないのではないか?という仮説の元に実施されました。各々の機能ごとに分析を行った所、一部の機能は、興味こそもたれるものの、ほとんどが入会に寄与せずに終わるということが分かったことが背景にあります。

「お金を払う価値のある関連情報だけを厳選し、シンプルで視認性の高い状態で見せることにこそ価値があるのだということが分かりました。

【4】プレミアム会員に友人を招待して貰う

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友人からの招待だと会員登録率が高まるのでは?と考え、プレミアム会員に「友人招待」をお願いする施策を行いました。「現有料会員から紹介されると、紹介された側は最初の2ヶ月無料で利用可能」になるインセンティブ付きです。

この施策は今のところ導線の露出数が少ないことや、インセンティブプランや口コミで広がる仕組みをまだ入れ込めておらず、全体設計の一部しか公開できていないといった課題もあったため、現時点ではまだ登録にほぼ寄与していません。今後はそういったところへの施策も準備した上でリニューアルしたものを公開していく予定です。

【5】無料での利用者を段階的に有料サービスに導く

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無料でクックパッドを利用している方に対しては、2段階の「7日間無料体験」という施策を行いました。

最初に、属性に応じた有料機能を課金情報登録なしで体験できるようにします。7日後以降も続けて有料機能を使いたい方には、さらに登録後7日以内に解約したら課金発生はしないという条件の下に、プレミアムサービスに登録して頂く、といった形です。

こうすることで、決済手段の登録のハードルが下がるのではと考えたのです。

「登録後、一定期間は課金せずに解約できるようにする」のは一定の効果が出ました。ただ、属性別オススメ機能自体は想定より効果が薄く、通常登録からの流れを阻害する要因にもなり得るため、その運用は慎重に実施しています。

例えば今後は、「登録ページをN秒以上閲覧したが登録に至らなかった方にだけ、属性別のオススメ表示をポップアップ等で表示」するといった施策を実施して、通常登録からの流れを阻害しない形で、1人1人の心理状態に応じた導線設計を実施する事にしました。(これは2014年1月6日時点で実装済です)

【6】外部サービス会員に無料クーポンを配布


提携した外部サービスの会員に、無料クーポンを配布しました。オンライン、オフラインを問わず多数のパートナー様と連携しています。

すぐに有料会員登録にはつながりにくいですが、プレミアムサービス自体の認知向上には貢献してくれる施策でした。LTVが高く、決済手数料率も最も低い「クレジットカード決済」での会員登録増加にも寄与しました。

また、外部サービスとの連携にあたっては、最小工数で実行できるようにするために、施策自体をパッケージ化しています。例えばその中には、有料会員限定で相互送客できる仕組みがあり、弊社ではこちらのクーポンページを作って、他のサイトへの送客をしています。

最後に

今回ご紹介した取り組みは参考になりましたでしょうか?ぜひ皆さんのサービスでも試してみて頂けたらと思います。




(執筆:加藤恭輔、編集:井出)

■執筆者
クックパッド株式会社 プレミアム会員事業部 事業部長、加藤恭輔

2006年に一橋大学商学部経営学科を卒業。翌年公認会計士試験に合格し、優成監査法人に入所。公開会社、公開準備会社の会計監査業務に従事。2010年に公認会計士登録(2013年に業務廃止)後、同法人を退職しクックパッド株式会社に入社。経営企画室、経営会議室にて IR、事業推進、 経営会議運営等を担当後、2012年よりプレミアムサービスの事業を統括、プレミアム会員事業部長(現任)。2013年12月に解説を担当した書籍『グロースハッカー』(日経BP社)を出版。

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